往時、彦根藩は近江国第一の大藩にて琵琶湖の水上交通を支配しておりました。藩主の彦根中将井伊家は徳川幕府の譜代筆頭家臣であり、代々京都守備にも任じられ、一朝事有らばすみやかに帝を内裏から彦根に御移しするという密命をおびておりました。その為、彦根藩には大小120艘の御用船が備えられており、彦根から京都御所まで3時間を切る快速船や大量の足軽を運ぶ大船などもございました。
彦根城屋形船はそのうちの一艘で、藩主が領内の視察、大名や公家の接待、湖上での鷹狩りなどに使った藩主御好屋形船を当時の絵図面や幕末の古寫眞からほぼ当時の寸尺で復元したものです。かつてのお殿様の専用船に乗って国宝・彦根城の景観をお楽しみください。
- 壱番船 掃部丸（かもんまる）
井伊家の通称、掃部頭より命名 - 弐番船 万千代丸（まんちよまる）
初代藩主、井伊直政公の幼名より命名 - 参番船 中将丸（ちゅうじょうまる）
井伊家の官職、左近衛中将より命名 - 四番船 柳王丸（りゅうおうまる）
井伊直弼公の雅号、柳王舎（やぎわのや）より命名
船頭 約20名
パンフレット（2023年11月）
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